着物丸洗いクリーニング
洗浄力の衝撃事実とは?

業界関係者様へのご挨拶

このページは誤解を与えるかもしれない事は承知で、一般消費者の皆さまに丸洗いクリーニングの洗浄力をできるだけわかりやすくご案内する事を目的としています。

当店でも扱う着物丸洗いの注文数を減らすなんて事は、商売人としてはいたしません。ご注文は皆さま同様いただきたいと考えています。

もしこのページでご案内する『丸洗いの工程や洗浄品質にまつわる解説内容』が御社で提供している内容と「相当かけ離れた内容」であればお知らせ下さい。

着物丸洗いを正しくご理解いただいた上で一般消費者にご活用いただけるよう、御社が申し出られる『御社なりの丸洗いのやり方』を実名でこのページで掲載させていただきます。

競合他社様への悪意は一切ありません。その点ご理解いただきご容赦いただければ幸いです。

結論
丸洗いの技術的限界点は低い

丸洗い汚れた着物をキレイにする
ための方法としては能力不足である

※着物専門クリーニング業界人の誰もが知る事実

着物丸洗いはドライクリーニングがベースの工法です。

多少手作業もあるのでドライクリーニングだけに比べるとコスれついた山の筋状汚れやそで口内側の皮脂汚れは落ちやすいのは確かです。でも、それ以上の洗浄力を持たないのが丸洗いなのです。

結論をざっくり言ってしまうと「着物丸洗いはドライクリーニングに毛の生えた程度しかキレイにできない」、というのが真実です。

ドライクリーニングの洗浄力はポジティブな表現では「優しく洗い上げる」、ネガティブな表現なら「これ洗ったの?」と疑いたくなる品質です。どちらも正しい表現です。洋服を街の安価なクリーニング・チェーン店に出せばレーヨン・麻・シルクのブラウスはドライクリーニング処理するお店が多いようです。

ドライクリーニング品質は非常に説明しずらいもののひとつで、「汚れが落ちていない事に気づいた経験者のみ知る品質」と言えると考えています。

本来「洗濯する」という言葉は「水で洗う」事を指します。ただ様々な理由でカンタンに安く水で洗えない衣服を中心にドライクリーニングは普及し、今では一般的とも言えます。着物の丸洗いも安く水洗いしにくいアイテムとしてクリーニングと言えば多くが丸洗いに出されています。

着物の丸洗いを深く知っておこう、という気のない方は「着物丸洗いはドライクリーニングに毛の生えたもの」、この結論だけでも知っておいて下さい。このページをご覧になった事がポジティブに残ります。

この真実を知っているだけでも今後着物を丸洗いに出した後、後悔を感じる経験を回避できるかもしれません。

このページの情報にネガティブな誤解を受けるかもしれません。ですが信じて下さい。

「知る」と「知らず」では、得られる結果が天地ほどの差がある事を。

消費者と技術担当者の知識の違い

着物の丸洗いクリーニングはとても誤解されています。

50年も60年も着物丸洗いクリーニングをやっているにも関わらず、着物を日常的にお召しになる方がどんどん減り続け ───。

その結果、正しい情報がまるで暗黒時代のような広まり方になってしまいました。

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着物のクリーニングと言えば洗い張り、またはお家でお母さんやおばあちゃんが板を使って洗い張りしてた時代に丸洗いは爆発的に広がりました。

なぜなら当時の庶民の方でも手が届く価格で普及したからです。

2021年の貨幣価値で例えるとおそらく1.5万円くらいで利用できたのではないでしょうか。

いかがでしょう?洗い張りは当時、業者さんに出せばもろもろ全部の費用を足して今の貨幣価値で3~8万円くらいかかっていた時代です。

近所の知人が和裁をやってて個人で安く請け負ってくれるケースもあったとは思いますが、結局1.5万円くらいで手が届く価格で洗い張りのように「クリーニング自体を断られる品が少なく」、しかも超安全なクリーニングとして世間に広まりました。

そして何十年も経った現代では「着物クリーニングの定番と言えば丸洗い」と呉服販売関係者が口にします。

「いや~、やっぱり着物のクリーニングは洗い張りですよ」と勧めるのは洗い張り店様や洗い張りを中間で取り扱う業者様がほとんどのはず。洗い張りの真価をしっかり理解すれば本当に大切な着物の何年かぶりのお手入れには「洗い張り」となるはずなのですが・・・。

消費者が想像する丸洗い品質

着物定番の洗い方ですごくキレイにできるんでしょ
実はこのお考えが大きな誤解なのです。

丸洗い担当者が知る丸洗い品質

・・・ん~それはケース・バイ・ケースなんですが・・・
また一から説明して理解してもらって・・・

知識がある方には選択肢の一つ

丸洗いの洗浄力、提供品質を正しく知ると「なぜこれまで何も考えずに丸洗いに出していたんだろう?」と、後悔される方が続出すると思います。

このページではそうした後悔する方をなくすべく、着物専門のクリーニング店としてしっかり正しい丸洗いの洗浄品質をご案内いたします。

丸洗いの正しい選択キーワード

ついこの間着たから洗っておこう

洋服のクリーニングを定期的に出される方に多いこのキーワードは「丸洗いが最初の選択肢になるかな?」と受け止められます。

実際に食べこぼしや汗汚れなど特定の「目につく汚れがなければ」丸洗いで十分と言えます。・・・本当にクリーニンする必要があるかどうかはともかく、お客様がクリーニングしたい、と考えた理由がこのキーワードなら丸洗いで十分でしょう。特定の汚れがない限りは。

全体的に汚れがないけどひとまず洗っておこう

プロの業者としてこのキーワードは「丸洗いにもっともふさわしい選択方法」だと声を大きくして発信いたします。・・・逆に言えば「すぐにクリーニングする理由がないのに丸洗いクリーニングするのですか?」業者としては売上になるのでウレしいのは確かなのですが・・・。

縮んだり色落ちしにくい安全性がある

着物丸洗いの最大の特徴は超がつく安全性です。

丸洗いでトラブルが起こるお品はそもそもの造り手の問題、もしくは保管状態や着物そのものの年齢による劣化が原因だと断言できるほどです。

「とにかく安全にクリーニングがしたい 安全にキレイにしてくれるとは言っていません。要注意です。」というニーズにもピッタリの着物クリーニング法ではあります。

★★★丸洗いの誤った知識

「丸洗いは着物の汚れを安くキレイにしてくれる救世主でしょ?じゃないと定番にならないものねぇ?」

→いいえ。

着物丸洗いは特定の目的だけに叶ったクリーニング方法で、なんでもかんでも丸洗いでキレイになるとは・・・。

いえ、誤解を恐れず言えば丸洗いでキレイになるのは上記キーワードのうち「全体的に汚れがないけどひとまず洗っておこう」という時に利用しないと、納品時にガッカリされるケースがとても多いクリーニングです。

消費者の皆さまは「丸洗いでキレイになるんでしょ?」と考え、注文を受ける店では「丸洗いだけでキレイになる着物はかなり少数派なのです」と知っています。

ここに着物丸洗いの大きな問題があるのです。



着物丸洗いはほぼドライクリーニング

丸洗いは2つの洗浄法の組み合わせ

1.汚れやすい部分を先に手作業で処理
2.ドライクリーニング   
※大多数の着物専門クリーニング店が採用する方法です。
「1の処置」があれば丸洗いと名のれるとご理解下さい。

 これをぜひ覚えておきましょう。とても重要です。

丸洗いは業界トップの共通用語

丸洗いの洗浄力がかかえる大問題をご案内する前に少しだけ丸洗いのおさらいをご案内します。

着物丸洗いにはルールがあり、ルールにのっとって作業する事で名乗れる着物クリーニング法です。

丸洗いはドライクリーニング前に汚れやすい掛衿かけえりの山の部分やそで口内側、また静電気をまといホコリなどがたくさん吸い付いてしまう周辺部分をベンジンのような水を含まない溶剤で手作業で洗い、最終的にドライクリーニングして仕上げる着物クリーニング工法です。

着物専門クリーニング業界ではどう認識しているか ───?

着物クリーニングのド定番・丸洗いはプロの着物専門クリーニング業界内では「丸洗い」が共通用語です。

若い技術者やスタッフのいない現場ではもしかすると丸洗いと表現していない可能性はあります。ですが日本全国で着物クリーニング技術者の中ではやはり丸洗いは共通用語で、「丸洗いした」と聞けばどんな処置をしたのかが誰もがわかります。

お店により京洗い、○○洗い、メッチャスゴイ洗いなど、ネーミングは幾多あれど、ほぼ丸洗いルールの範囲内での処置だとまず知りましょう。

ネーミングの功罪

ユニクロ感動パンツの例

ユニクロさんの「感動パンツ」というネーミングのパンツを機能的に説明してみましょう。『はき心地にこだわったストレッチ性のある、年々進化した軽いパンツ』です。

普通の言葉では「ストレッチ性のあるパンツ」ですが、ユニクロさんでは「感動パンツ」とネーミングしています。要は「より売れるように考え出されたネーミング」です。

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もし「感動パンツ」がバカ売れしていて競合他社様の商品より人気を集めているとすれば製品の良さもさる事ながら、ネーミングの功、とも言えます。

著名なコピーライターさんが目をみはる高額な費用でコピーを考え出し提供する事から考えれば、ネーミングはとても重要なのでしょう。

感動パンツはネーミング・価格性能比・ブランド力が上手にまとまった商品例だと思います。

競合各社のストレッチパンツと本当にどれだけの機能差があるのかは実際に商品を買い、長い時間をかけて比較してみないと実際の商品力は誰にもわかりません。

「感動パンツ」を買った方が「これは良い」と感じ、時々行われる1,000円引きキャンペーンで「それならまとめて買っておこう」戦略が見事にハマった好例だとも受け止めています。

今年のももの太さやすその太さ、トレンドの取り入れ方、製品の色、質感・・・評価ポイントは様々あれど、消費者はある意味正しく理解しています。

「感動パンツ」は要するにストレッチパンツの一種と知り機能や見た目が良ければオッケー、くらいの受け止め方で売れているのでしょう。

でも購入者の中には失敗したと感じる方もいらっしゃいます。

あくまでも想像ですがあまり深く考えず、ユニクロさんなら私はSで、私はXLでピッタリだからと、いつものパターンで適当に購入した結果、失敗したとお感じになっているのでは?と考えてしまいます。

つまり商品知識をしっかりと把握せず、習慣で周りも高評価だからといった理由で「つい」利用してしまい・・・。

後悔した時、後々あらためて思い返せばこうした経験を持つ方も多いのではないでしょうか?

着物丸洗いも同じなのです。

現実的な誤解の元のひとつ

前の章で説明した通りユニクロ感動パンツは分類的に言えばストレッチパンツの一種です。
 そして着物丸洗いは着物クリーニングの一種です。

着物丸洗いにはお店によりいくつか特徴のあるネーミングでサービス名を表しています。京洗い、生洗い、○○洗い ───私どもが知る限り、これらはすべて丸洗いの一種と言えます。

丸洗いですら正しく理解されていないのに、一部の企業でオリジナルサービス名として発信されより消費者の皆さまに丸洗い系処置の本当の提供品質が伝わらない現状があるのです。

丸洗いのうち全体を洗う工程は当店では『ドライ洗い』として区別しています。丸洗いも京洗いも○○洗いも全てドライ洗いで処置します。

丸洗いのオリジナルネーミング

大ゼイタク超スーパーウルトラ洗い
京都方式ベテラン国家資格者最高洗い
染み抜きしみぬき付き追加料金なし洗い
きもの医最高性能洗いクリーニング

「京都」という名称自体が着物にとってはブランド!
(京都じゃないけど)
異次元品質・本格洗いの京洗い

※中身をひもとけば全て次の丸洗い工法です。

部分洗い+ドライ洗い+仕上げアイロン
ドライクリーニングとはドライ洗い+仕上げアイロンの事です。

丸洗い提供するお店はほぼこの内容のはずです。

この例にあるように、例えば当店で「大ゼイタク超スーパーウルトラきもの医洗い」と普通の丸洗い工法にも関わらずネーミングしたとします。

ですが京洗い、生洗いなどと同じように、作業工程を確認すると丸洗いとほぼ同一のクリーニング工法です。(生洗い→いきあらい・いけあらい は見解で作業工法が変わるようです)

着物初心者の方・着物クリーニング経験のあまり無い方には「まったく違う洗い方」に感じられるかもしれません。

でも手法としては丸洗い(部分洗い+ドライクリーニング)と同じか、工程に含まれるドライ洗いの回数を増やすとか、手作業を行う部分を多くしているなどしているだけです。

京洗いも生洗いもスーパーウルトラ○○洗いも基本的には丸洗いだとお考えください

業界人としては丸洗い工法を「丸洗い」と名称統一してくれれば・・・商業クリーニングを「クリーニング」と表現するように「丸洗い」で統一しても、まったく問題無いように感じています。でも各企業なりの理由があってネーミングしているのでしょうし・・・。

当店が普通「水洗い」と言うところを「みず洗い」と一部ひらがなで表現しているのは「丸洗い」と混同される方が本当に多いためです。「みず」と「丸」では読み間違えが防止できるため知らない方からは「みず洗いって?」と問い合わせが入るという考えです。カッコいいネーミングを目指している訳ではありません。そもそも「みず洗い」という表現はダサいような・・・。(^^;

おさらいが長引きました。

ひとまず『丸洗いを含む丸洗い系処置は名を問わず丸洗いと定義』=その工程で全体を洗うのはドライ洗いだ、として進めます。

着物クリーニングのド定番
丸洗い洗浄力が抱える衝撃事実

着物丸洗いの洗浄力が抱える衝撃事実とは、汚れのある着物への丸洗い処置だけではほとんど解決できない事です。

この結論は着物専門クリーニング会社で業務として丸洗いを行う技術スタッフにとって、いわずもがなの事実です。常識、と言っても過言ではないでしょう。

「そんなバカな!?」と衝撃を受けた方、申し訳ありません。これは真実です。

わかりやすいよう、少々強引ですが極端な想像を例として説明します。

架空クリーニング比較テスト

例えば ───。
汚れがない状態の新品に近い美しい状態の着物を4点用意します。

4点の着物は同じ織り方で作られたまったく同じ種類・柄の着物です。小紋や訪問着・付下げを想像してみて下さい。

お召しになった環境

冷暖房の効いた快適な室内でゆったり着付けして迎えに来たハイヤーに乗り、予約していた少しリッチなレストランでの食事会でトータル5時間ほど過ごしました。

同じようにハイヤーでお家に帰り、快適な環境で着物を脱ぎ一夜干ししてもらいました。

いずれも「着た感」はあるものの多くの方が見て「汚れはない」と感じる状態です。

設定した着物の状態

掛衿かけえりによく見ないとわからないごく薄い汚れがある
そで口内側には汚れがない
・座ったり立ったり歩いてできたしわがある
・その他食べこぼしや汚れはない

クリーニング比較テスト内容

 (1) 丸洗いする                          
(2) えり洗い後に仕上げアイロン
(3) ドライクリーニングする       
(4) 仕上げアイロンだけする       

※「(4) 仕上げアイロンだけする」は、厳密には「クリーニングした」とは言えませんが、ここではあくまでもわかりやすい想像の例としてご案内します。

翌日、これらの着物に丸洗いクリーニングのテストを行います。


テスト・・・それぞれ別のクリーニング処理を行い、その品質をどれだけ見抜けるかというテストです。(架空ですが・・・ほぼこのページでご案内の結果が真実だと現場のプロとして感じます)

結果はどうなるでしょう?

例えに例えを重ねます。日々丸洗いを行う
技術者や消費者の皆さまに
比べてもらうとします。

テスト処置内容

4つの着物を同じ環境で同じだけお召しになった後、同じようなほとんど汚れのない状態になった着物に加えるのは次の4つのクリーニングです。

丸洗い、えり洗い後に仕上げアイロン、ドライクリーニング、仕上げアイロンのみ

4つの着物にそれぞれ上記の処置を1つだけ行います。同じような汚れのない着物を4つの工法で処置して果たして「何の処置を行ったか見抜けるのか?」テストです。

上記4つのクリーニングがどの着物に対し行われたのか? 丸洗い専門技術者がきちんと見破れるのか?

想像のお話とは言えなかなか刺激的なテスト内容です。どんな結果になるでしょう?

皆さまは全ての技術者がキチンとどの処置をした着物であるか、100%見抜けるのでしょうか?またはまったく見抜けないほど洗浄力が弱い事を証明してしまうのでしょうか?

架空クリーニング比較テスト結果

この章は全て当店の想像です

同じ着物4点を軽く着用した後、一般的な消費者の皆さまならほぼ見抜けないかすかな汚れが掛衿かけえりにだけあった着物へ「どのクリーニングを行ったか」を見抜く非常に過酷なテスト。

実際2~6時間の着用で汚れる場合を参考に設定しました。汚す方は汚しますが、汚さない方の着物は美しい状態のままや汚れができていたとしても掛衿かけえりに首とコスれて筋状の皮脂・ファンデーションが軽く付着しているケースが大半です。つまりこのテストは現実によくあるケースを元にしたものです。

比較する第三者は次の方々です。

・普通の消費者100人 着物にほとんど縁のない皆さま
・着物愛好家の皆さん100人 丸洗い経験者も多い皆さま
・着物専門クリーニング店の技術者100人 実際に丸洗いを担当する方々

さっそく結果をご案内します。

●比較結果①

普通の消費者の皆さん100人編
実施した処理法 普通の消費者100人の回答結果予想 正解率
丸洗い
(えり・そで・すそ洗い
+ドライクリーニング
+仕上げアイロン)
25%・・・丸洗いしたのはこれ 25%
丸洗いと他の処置のクリーニング品質差がまったくわからない!

えり洗い+仕上げ
アイロンのみ
(ドライクリーニング無し

25%・・・丸洗いしたのはこれ

ドライクリーニング
のみ
(ドライクリーニングには
仕上げアイロンが含まれます)

25%・・・丸洗いしたのはこれ
仕上げアイロン
のみ

(洗い・クリーニング含まず)
25%・・・丸洗いしたのはこれ

●比較結果②

着物愛好家の皆さん100人編
実施した処理法 普通の消費者100人の回答結果予想 正解率
丸洗い
(えり・そで・すそ洗い
+ドライクリーニング
+仕上げアイロン)
35%・・・丸洗いしたのはこれ 30%
掛衿にほんのちょっとの汚れしかなければ丸洗いと他の処置のクリーニング品質差がほぼわからない!

えり洗い+仕上げ
アイロンのみ
(ドライクリーニング無し

35%・・・丸洗いしたのはこれ

ドライクリーニング
のみ
(ドライクリーニングには
仕上げアイロンが含まれます)

20%・・・丸洗いしたのはこれ
仕上げアイロン
のみ

(洗い・クリーニング含まず)
10%・・・丸洗いしたのはこれ

●比較結果③

着物丸洗い技術者100人編
実施した処理法 普通の消費者100人の回答結果予想 正解率
丸洗い
(えり・そで・すそ洗い
+ドライクリーニング
+仕上げアイロン)
45%・・・丸洗いしたのはこれ 50%
※50名近くの技術者は丸洗いと他の処置のクリーニング品質差を判断できなかった!?

えり洗い+仕上げ
アイロンのみ
(ドライクリーニング無し

45%・・・丸洗いしたのはこれ

ドライクリーニング
のみ
(ドライクリーニングには
仕上げアイロンが含まれます)

7%・・・丸洗いしたのはこれ
仕上げアイロン
のみ

(洗い・クリーニング含まず)
3%・・・丸洗いしたのはこれ

衝撃のクリーニング比較テスト
解説

消費者・着物愛好家では見抜けない

結果についてどうお感じになったでしょう?

このページではずいぶんと「衝撃」という文言を使いました。それはこの部分をご案内後に皆さまが感じるであろう感覚を表現したのです。

実は上の結果のうち、パーセンテージは何度も書き直しています。

「もっと見極められるだろう」「着物に縁のない方でも汚れを見抜く力を持つ方がいれば、技術者で視力が弱っている方もいるはず」・・・。

ですが本質的にはほとんど同じ結果を書き直しています。それは次の内容です。

掛衿かけえり共衿)の山部分の筋状汚れが薄くある程度の着物へ「丸洗いしたかどうか」のチェックは普段着物に縁のない方、着物ファンの方の一部の方には見抜けないでしょう。この架空のテストの結果はあくまで想像です。ですが日々お客様からいただくご相談に対応していると掛衿かけえりの汚れ(そで口内側はもっと気づかない)にお気づきでない方が山ほどいらっしゃるのが根拠です。

着物専門クリーニング技術者でもしっかりした目とやる気を持った技術者でなければ・・・キチンと見抜けない方もいらっしゃるでしょう。特に汚れを見抜く、汚れが落ちたか見極めるのは視力がモノを言います

この差のレベルは森永のプリンの味で例えれば、賞味期限ギリギリのものとできたてを食べ比べて当てられるかどうか、くらい微妙な差だと感じます。

パティシエで味を高度に見極められる方なら当てられても、普通の舌では判断できない ───これくらいの差しかないのが丸洗いの洗浄品質の差なのです。

掛衿かけえりの筋状汚れを落とす工程

掛衿かけえりにごく薄い汚れしかない着物で他はキレイな場合、特に丸洗いしたかえり洗い+仕上げアイロンしたのか判断できません

なぜならえり洗いは丸洗い工程の一部だからです。

なぜ丸洗いには手作業で掛衿かけえりそで口や周辺を部分洗いするのか? この理由を考えれば答は明白です。

なぜ着物のドライクリーニングは「着物をドライクリーニングする」と言わず「着物を丸洗いする」と言うのでしょう?

例えば掛衿かけえりの筋状汚れはドライクリーニングするだけでは筋状汚れの多くが残ったままです。

つまり着物の汚れやすい部分No.1である掛衿かけえりの汚れはドライクリーニングだけではなくえり洗いが必ず必要なのです。

着物の掛衿かけえりの筋状汚れは染みや変色でない限り、えり洗いで落とします。

そして丸洗いにはえり洗いが含まれるため、えり洗いを含む処置である丸洗いとえり洗い+仕上げアイロンの比較結果はわからない ───これが真実です。

この比較テストの条件のように掛衿かけえりにかすかな汚れしかない着物であれば、丸洗いした品もえり洗い+仕上げアイロンした品も同じように汚れが落ちるため、見極められる訳がないのです。前提条件が「今シーズン4回お召しになった着物で掛衿かけえりに濃い筋状の汚れ、袖口そでぐち内側にも少しくすんだ汚れがある」場合、このクリーニング比較テストの結果は・・・

特に着物専門クリーニング技術者では正解率が100%近くにハネ上がるはずです。なぜならそで口にも汚れがあるため、この部分の手洗い処置がある丸洗いをやったかどうかはハッキリとわかるのです。着物ファンの方でも丸洗いをたくさん経験した方なら正解率は増えるはずです。

軽い汚れしか無いからこそ
見極められない

掛衿かけえりに最近お召しになった際にできた皮脂汚れ・ファンデーション汚れしか無かった着物には、どんなクリーニングを行ったのか判断するのはとてもムズかしい!これは真実です。

当きもの医のサービスメニューにはえり洗いだけを行う「えり洗い:1,700円」があります。もし気になる汚れが最近お召しになってできた皮脂やファンデーション汚れで間違いなければえり洗いで解決を測るのはひとつ効率的・合理的だと言える、と自負しています。(宣伝です)※えり洗いは掛衿かけえりを洗うだけのメニューで、アイロンはえり洗いした事でできたしわを解決するだけとなります。

もちろん丸洗いに慣れた方で利用しているお店の説明がしっかりしていれば見る目は育つと思います。

ですが・・・洋服のクリーニング業界で「白がえる」という表現があります。「安売りしてる店ではこんなに白くできない」のような意味で当時付き合いのあった店の方がおっしゃられていました。

「ほら、うちの社長のやり方がしっかりしてるから、これだけ(白い服の)白がえるんやで」と。

今にして思えばこれは比較対象があるから言える事、日々クリーニングして白のえ方を理解しているからこその言葉だったと思い起こします。

あの時、洗う前にあまり汚れていない白い服をチェックしてもらい、公平を期すため別のしっかりした店で洗ったとして・・・この発言をされた方が白がえた仕上がりだとジャッジできたでしょうか?

おそらく・・・おそらくですが正解はやはり5分5分だったろうと思います。

一般消費者なら正解率はハッキリと5割だったでしょう。こうしたわずかな品質差は比較する対象がなければほとんど差を見極められないものなのです。プロにしか見抜けない差、という領域のお話でした。

ポイントは重ねて申し上げているように、汚れがあまりない状態なら丸洗いの品質を見抜くのはとても難しい ───つまり汚れていない着物への丸洗いの評価はとても難しいのです。

丸洗い品質の正しい評価

洗浄力が低いからこそ見極められない

いかがでしたでしょうか?少なからず本当に衝撃を受けた方がいらっしゃると思います。

あくまでも「もしこんなテストをしてみたら・・・」との例えをさらに予想した、当店独自の見解なのですが ───。

着物を日々クリーニングしている技術者ですら丸洗いしたかどうかを明確に判断するのはむずかしい・・・そのくらい、丸洗いの洗浄力は低いものです。

ゴテゴテに汚れまくった着物なら、洗浄能力に大きな期待はできません。

ただし丸洗いの目的を『すすぎで静電気などで着物全体にまとわりついたホコリやくすみを洗い流す』、『ヘビロテで1シーズンで真っ黒になった掛衿かけえりの筋状汚れやそで口内側のコスれ皮脂汚れを大きく除去する』などに限定すれば、意味のあるクリーニング法でもあります。

当店では独自開発・提供中の格安着物みず洗いがあり、みず洗いコースと丸洗いを比べ洗浄力の差や違いを痛いほど理解した上でこのようにご案内しています。特に古い着物のニオイトラブルの解決など・・・。これはやみくもに丸洗いを「ディスって」いるのではありません。誤解の無いようお願いしたいところです。

技術者ですらムズかしい丸洗いの品質を、実際に消費者の方が判断するのはとてもむずかしく・・・

着物を日常的に洗っている技術者でもえりにしか汚れがない美しい状態の着物の場合、丸洗いしたのかえり洗い+仕上げアイロンしたのか判別するのはとてもむずかしいのが現場レベルでの本音です。

丸洗い=えり・そで・すそ周辺の軽い皮脂汚れ・ファンデーション汚れ、軽いほこり汚れくらいしかキレイできない、そのくらいの洗浄能力しか持ち合わせない、という事実をできるだけわかりやすい例えで表しました。

もし設定で「しわがまったく無かった」としたら、3,200円~の丸洗いと1,700円(900円になる場合も)のえり洗いの区別がつく人は・・・とても・・・非常に少ないと思います。

えりに軽い汚れしか無いという事では、丸洗いは過剰なクリーニングとも言えるのです。

比較結果②着物丸洗い技術者100人編の結果に違和感を持つ方はいらっしゃるでしょうか?

着物専門クリーニング店の技術者の中には「私はカンペキに見抜ける!」と主張する方もいらっしゃるかもしれません。

ですが合理的に考えてそれはなかなかムズかしい事だと言わざるを得ません。

皆さんもご家庭で行っている洗濯、水洗いですので洗い上がりがふんわりしたり洗濯機で洗っただけで汚れが落ちていたりした経験からお家洗濯でもキレイにできる、とご存知の事だと思います。

水で洗うとあきらかに風合いが変わる事の方が多いので、この例が「お家で洗濯したのはどれ?」とのテストなら大半の人は間違わずキチンと回答できたるでしょう。

でも水を一切用いない工法の着物丸洗いではそれほどの変化がないため、逆にわかりにくいのだと感じます。

汚れのない着物にと着て日の
浅い着物に向く、丸洗い

日の浅い掛衿かけえり汚れだけならえり洗いでも同効果

着物専門のクリーニング技術者なら丸洗いに洗浄能力が欠けている事に触れないだけで、キチンとした技術を持つスタッフなら知っていて当然レベルの事実です。

日本の英語教育は英語を話せない結果を生んでいた、人は睡眠をとる、私は今行きている、などと同レベルの、当たり前の事実なのです。

着物クリーニング技術者は同じ着物で同じくらいえりが軽く汚れている美しい着物に対し、丸洗いした掛衿かけえり洗い+仕上げアイロンしたか見分けはつかないはず。

なぜでしょうか?
ちゃぶ台をひっくり返すような表現で申し訳ないのですが、理由はとても簡単です。

もともと掛衿かけえりしか汚れていない、美しい状態の着物だったから!

設定を思い出していただければ納得できるかもしれません。設定では等しく掛衿かけえりにうっすらと軽い皮脂汚れしか「汚れはない」としています。

短時間、1日だけ着た掛衿かけえりが筋状にうっすらと汚れているだけの着物を丸洗いしたかえり洗いと仕上・アイロンだけしたかどうか?

判断するモノが無いのです。

丸洗いにはその工程にえり洗いも仕上げアイロンも含まれます。

えり洗い+仕上げアイロンの組み合わせも、掛衿かけえりを洗ってアイロンを当てる、という点では丸洗いと同等の品質が提供できます。

丸洗いに含まれるえり洗いと部分洗いであるえり洗いは同じ溶剤を用い同じ作業工程で洗う作業です。

丸洗いで行うえり洗いと部分洗いのえり洗いの溶剤や工程が違う、という事はありません。着物お手入れルールでは双方とも同じ工程を同じ溶剤で行うと規定されています。

ここでの重要なポイントは、掛衿かけえりの筋状汚れをキレイにする作業はドライクリーニングではなくえり洗い作業だという点です。

丸洗いに含まれるえり洗いでも部分洗いのえり洗いでも、こと掛衿かけえりの軽い汚れ落とし品質に限っては同じ結果が得られます。

丸洗いにはその他そで洗い・すそ洗い・ドライクリーニング・仕上げアイロンが工程に含まれます。

ところがこれらの作業では掛衿かけえりの軽い皮脂汚れ・ファンデーション汚れを落とすのが関の山、というのが本当のところです。

当店が「掛衿かけえりの汚れが気になるだけで他の部分の汚れは気にならない、または掛衿かけえりしか汚れていないなら費用が安いえり洗いだけでご利用いただけるようにシステム化しているのは、こうした事実に基づき顧客満足度を考えて出した結果からきています。


丸洗いの特性を知り、活かす

丸洗いは高い安全性が最大の価値


現実的には丸洗いをするかしないかの
2者択一問題→当店の解決策は・・・

特に着物に不慣れな初心者の方に向けて申し上げます。

 

「皆さまが着物を洗おうかしら?」とお考えの際は、当店のご利用を前提とすればまず丸洗いはお考えにならずご相談ください。

 

例えば汚れをチェックした結果、えりに軽い筋状汚れ、そで口内側にウデとこすれてできた軽い皮脂汚れがあるとします。

 

当店の設定する格安着物クリーニング料金では詳細は省きますが、この例の着物へのクリーニングはえりそで洗い+仕上げアイロンよりも丸洗いを行った方が、料金が安くすみます。

 

しかも、ドライクリーニングまで含まれます。

 

例)裏地付き あわせ着物の丸洗い料金
小紋・つむぎ・色無地・訪問着など
丸洗い料金:3,600円~

 

ドライクリーニングは世界的に見ても最高の安全性をほこるクリーニング方法で、特に日本国内で丸洗い(ドライクリーニング)を注文した場合、事故が起こるのはとてもマレです。

 

その意味で丸洗いは着物クリーニングの定番という地位を築き上げてきたのですが、初めて着物お手入れをお考えの場合などはなっから丸洗いをリスト入りする必要はありません。

 

着物の汚れをキレイに改善する仕事・作業は実質的に手作業で行う作業が中心です。

 

丸洗いは比較的汚れの少ない、着用回数が少ない着物のお手軽なクリーニングに向く、このようにお考えいただいて間違いないと思います。

 

 

ご相談の際に着物をどうキレイにしたいか、を具体的にご要望としてお知らせくださればできるだけ安くできるだけ目的が叶うよう、全力でお見積りをご案内いたします。

 

(できるだけ安く目的が叶うと遠くにあるネットショップでも、フシギと次回も続けてご利用いただける事が多く、そこで当店ではこの2つを高い次元で提供する事に日々必死になっているのです)

 

高級なお着物、想い出がいっぱいのお着物、大切なお着物、祖母・母が着て私で3代目になる振り袖着物 ───。

 

これらのお着物には特に安全性が高い丸洗いがピッタリです。

 

ただ・・・
えりをちょこちょこっと洗うだけで、
そで口内側をちょこっと洗うだけで、
気になる汚れをしみ抜きするだけで、
しわをとりたくアイロンするだけで、
当店はご利用いただけます。

 

お客さまが「何をどうしたいか」をお知らせくださると、さらに「ご希望予算」までお知らせいただけると目的にかなった着物クリーニングになる可能性が高まります。

 

ご相談の際にはぜひご要望をできるだけ詳しくお知らせくださいませ。

 

そしてたまたま興味を持ったのが「格安料金で正絹着物をみず洗いできる店」としてだった場合の考え方ですが・・・。

 

「このままでは着る事ができないのでタンスの肥やしか捨てるしか無い」と判断する着物にだけ「みず洗いへのご相談を」ご検討ください。

 

着物をよく着る方でもとっても迷う、安全性に少々問題がある格安着物みず洗いは、着物に不慣れな初心者の方には本当にとてもハードルが高いクリーニング法だ、とご理解いただければ幸いです。

 

ただし、「クサすぎてこのままでは着れない着物」の場合、話はガラッと真逆になります。

 

少々寸法に余裕のある着物なら、ぜひ格安着物みず洗いをご検討ください。ぜひみず洗いへのご相談をくださいませ。

 

そんな悩みを持つ着物へのみず洗いの事後評価は、(至らぬ点はあれど)とっても高評価・好評価をいただいています。

 

丸洗い、部分洗い、しみ抜き、そしてみず洗いを目的に応じて使い分けられる日本で唯一のお店です。しかも着物の汚れを安くキレイにする宣言を行っている当店ならでの強みを生かした着物クリーニング品質をお届けいたします。

 

もちろんお安く。

 

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次章:ドライクリーニングの衝撃的問題とは(準備中)

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