パールトーン加工等の加工アリ
無料画像見積もり回答まとめ

防汚・防水加工品は割高です

その他注意が必要なものも

いただきもの(で経歴がわからない)着物のしみ抜きも安くできますか?
家族のお下がり着物のしみ抜きを安くやってほしい!

パールトーン加工(他○○加工)済証がある着物のしみ抜きは安くできますか?

大変申し上げにくいのですが過去のお手入れ歴が不明の着物やパールトーン加工などの加工品はしみ抜き料金が割高になる可能性があります。

もちろん安いのは安いのですが、本来なら400円で除去できたはずの汚れでも加工があったり状態によっては800円、1,200円、1,800円、2,400円など割高になる可能性があります。

・古い着物で過去にクリーニングやその他お手入れの影響が強く残っているもの
・パールトーン加工・○○加工などの防汚・防水加工を処置された着物で加工が強く残っているもの 
・過去にほとんどクリーニングを経験していない着物 など

これらに該当する着物類のしみ抜きには費用の面で注意が必要です。

なぜしみ抜き代が高くなるの?

濯ぎに3倍の時間が

ズバリしみ抜きの工程に欠かせない濯ぎの時間がたくさん必要になるのが理由です。

何かしらの防汚・防水加工あり、着物類製作時のの強い残留、過去のクリーニングで逆汚染した状態、保管中に蓄積した目に見えない汚れ問題を抱えている着物や帯、羽織 ───。

このページでは過去に実際にご相談いただいた方への回答をまとめ、ご案内いたします。

○○加工済証がある着物の
経血汚れしみ抜きご利用

しみ抜き代は2.5倍にも

このご相談実例は結果として画像で診断する(仮)見積りで提示した料金よりも2.5倍ほどかかった、非常に難儀な例です。

500円硬貨大を1ヵ所として全部で11ヵ所(お申し出は7ヵ所、500円大換算で11ヵ所)の経血汚れは全てキレイに処置できた反面、画像(仮)見積りでご案内した料金のおよそ2.5倍、総額で12,000円の結果となりました。

このページでご案内の○○加工など防汚・防水加工や『のり』残留の影響などが無ければしみ抜き自体は5,000円弱で処置できたにも関わらず、です。

この例の着物は訪問着でネットで購入された年代物との事で上品でいろんなシーンでお召しになれる着物のようでした。

ただ着物に処置された○○加工証の件はお預かりまでお申し出がなかったため、結果として(仮)見積りに対し2.5倍ほどの料金となった実例です。

ご利用の結果は ───。最後に記してあります。

 

1週間前にできた経血汚れ

いただいたご相談内容

裏地付き の濃いめのうぐいす色の訪問着 金駒刺繍あり 八掛はほんのり差色の深緑色

(原文ママ)先週の日曜日にすごく短い時間着た時に整理で着物を汚してしまいました。
きもの医さんのホームページで経血汚れを安くとてもキレイに仕上げたのを見てにもすがる思いで相談させていただきました。

私の着物の汚れはキレイにできますでしょうか?
7ヵ所ある生理汚れのうち一番大きかった汚れは表にもにじんでたため、気づいた時に水を含めたタオルで抑え少し薄くなりました。

それ以外は恐ろしくて何もできせず汚れたままの状態です。あまり費用をかけたくないんですが前身頃の柄が大好きで・・・。安く綺麗にお願いします。。

・参考ページ:できたばかりの生理・経血汚れの実例

(このようなご相談があり画像による診断を行って(仮)見積もりを提供後、「それなら」と実際にご利用いただきました)

濯ぎに時間をとられる

わかりやすくご案内するため着物の生地の状態からご案内させていただきます。

●何かしらの加工、のりの強い残留、またはクリーニングの逆汚染、または蓄積した目に見えない汚れ問題

特に八掛のテスト処置に時間がとられたため(仮)見積りに比べ割高な検証結果となってしまいました。

八掛については生地の状態から見て多少の輪じみ、または全体的にモヤモヤ感が残る結果を想定しています。表地は通常お召しのシーンで問題ないレベルにできる見通しです。

理由は次のようなものです。

経血汚れは水を用いた処置を行います。通常タンパク質を分解させる溶剤で処置し、水で濯ぎます。一度で落ちない場合は何回か繰り返し処置します。

この水で濯ぎ時に輪じみが残るのが普通です。そこで濯ぎ直後から輪じみが残らないよう工夫をもって乾燥させます。

着物購入後に処置されるパールトーン加工などに代表される防汚加工済みの生地によく見られるいわばトラブルです。

特に八掛・胴裏地によく見られるため、制作過程で何かしらの処置を加えられた影響であるのでは?、と私どもでは見ています。

他に理由があるとすれば次のような要因が考えられます。
・長期間クリーニングに出していなかったために吸着したほこりなどが固まっている
・適切な溶剤管理をされていない汚染されたドライ溶剤で丸洗いを経験し逆汚染状態

解決法は「ひたすら濯ぎ→乾燥」を繰り返し、ほぼ目立たない状態になるまで続けるしかありません。

タンパク質汚れは加熱厳禁

ここでの問題は経血汚れ、つまりタンパク質が多量に含まれるためタンパク質を固める作用のある加熱乾燥ができない点です。(牛乳や卵汚れをお湯で落とそうとすると落としにくくなるのと同様です)

通常水でいだ後は輪じみが残りにくいようすばやく乾燥させるためドライヤーの温風で加熱しながら処置します。

ところがタンパク質汚れを生地にガッチリと食い込ませないよう温風ではなく冷風とモーターの吸引力だけでの乾燥となるため、温風乾燥に比べ2倍~4倍の時間がとられます。

これがしみ抜き処置側から見た、生地に問題のある場合の輪じみを消しにくい主な要因です。

みず洗いは選択肢?

当店の『着物をほどかず着物の形のまま水でバシャッと洗う格安みず洗い』処置は、実は安価に輪じみ問題を解決できる策の筆頭です。

今回の着物の汚れは経血汚れで、水を用いた処置が必須です。つまり輪じみは水の跡形です。

みず洗いを組み合わせたしみ抜きではしみ抜きだけで処置するよりも安価にできたり、より高い品質が得られる事が多くあります。それはみず洗い処置を最後にする事で処置時間の短時間化が実現できるからです。

詳しく言えば経血汚れを処置した際にできた水の跡形=輪じみの処置をある程度で済ませ、最後のみず洗いに濯ぎの枠割を担わせる事でひとつ〃の汚れの濯ぎの時間をギュッと少なくでき、これが安さを生みます。

 

みず洗いを追加しても『しみ抜きだけでの(本)お見積り料金』と同等程度に抑えられます。また品質も高める事ができるため、経血汚れがたくさんある場合はみず洗いができる着物について『みず洗いとしみ抜きの組み合わせ』をオススメしているところです。

最後の問題は金駒刺繍

ただこのお着物には複数の金駒刺繍があしらわれております。着物が仕立てられてからかなりの時間を経た少々高齢の着物のためか、金駒刺繍の状態はあまりよくありません。

具体的には少し撚れがあり、本来真っ直ぐにあしらわれているはずの部分がヘビのようにうねっていたり、一部では刺繍を留める赤糸が切れたりしている状態です。

みず洗い処置の結果、金駒刺繍周辺に若干のちりめんじわが出たり金駒刺繍がもう少し乱れたりする事がリスクとして上げられます。おそらくどちらも多少は影響が出ると思います。もちろん最大限変化がないように努めますが、品質をお約束しにくいもの事実です。

生地の色目的にははみず洗いの「縮み」と「色落ち」リスクは必ずしも高くない、と判定いたしました。

ただし金駒刺繍周りのリスクと縮みについては身丈方向でほんの少しは「ある」とのお覚悟が必要と言えます。

みず洗いはどちらかと言えば消極的なプランとして受け止めていただければと思います。費用が同等で全体をスッキリ洗い上げられ、その上輪じみやモヤモヤ感も最大限少なくする事をご希望で縮み、刺繍周りのリスクが受け入れられるのでしたらみず洗いの追加がオススメです。

「身丈は今の寸法でパツパツ、ちょっと足りないくらいだ」、
金駒刺繍にまったく影響のない仕上げを希望」、
「多少モヤモヤ感が残っていても普通に着れるのならOK」

このようなご希望の場合はみず洗いを選択なさらず、少し割高ではございますがしみ抜きだけでの処置をご選択くださるのが最善だと考えます。

ただその場合八掛については少し輪じみ、または全体的にモヤモヤ感が残る結果となる事をご理解いただければと思います。

ご利用結果

しみ抜きだけでご注文

しみ抜きだけのご注文となり通常お召しになる分にはおそらく問題のない品質にでき納品いたしました。

みず洗いのご注文は無かったため特に八掛と胴裏の一部には少し輪じみを消した跡・・・モヤモヤ感が若干残っていたものの、お客さまご自身はお喜びのご様子でした。
 ひとつ重要な点で「この着物にパールトーン加工などの防汚加工が無ければ、その他たくさんの着物同様、輪じみはキレイに落とせたはずです。ただ費用によっては「裏地はそこまでキレイにしなくても安い方がうれしい」と、裏地の輪じみ消しを依頼さらない方もいるため断言しにくい部分でもあります。

ある意味汚れを見つけ探し出しキレイに処置する私どもの目は『キビしい目』なのかもしれません。納品時に喜んでいただけるかどうかを『見極める目』のため仕方ないと感じています。

みず洗いをご選択にならなかったのは金駒刺繍の乱れや身丈の縮みなどを勘案した結果、との事でした。「どうしても気になるニオイがあればみず洗いをお願いしたかも」とのお言葉もありました。

喜んでいただけたなら結果として良かったのだと、微妙に受け止めました。料金が高くついてしまったので・・・。

経血汚れは「特に処置せず早めに処置すれば」落とすのが難しい汚れありません。どちらかと言えばしみの種類の中では簡単に除去できます。

ただし経血汚れにはドライヤーやアイロンなどで熱を加えるのだけは踏みとどまって下さい。最悪の場合、落ちないしみに変化する可能性があります。

パールトーン加工などへの見解

誤解があってはいけませんので最後にひとつ記します。

パールトーン加工やお店ごとの○○加工が「悪いもの」とは考えておりません。これらの加工は着物クリーニング代金の節約につながるものとして広く普及している技術です。

私どもがこのページで申し上げる主旨はパールトーン加工や○○加工を処置した着物専門クリーニング店、特に『安価に着物の見える汚れを解決します』とうたっている当店のような店では、加工があるとしみ抜き代金が少し割増になってしまう事をご理解ください、というものです。

何かしらの加工にはだいたい保証期間のようなものがあるはずで、特にパールトーン社は会社をあげてアフターフォローサービスを充実されているようです。

パールトーン加工などの防汚・防水加工をこれから処置される方は、ご自身の責任において処置される事をオススメいたします。

パールトーン加工品の染み抜きしみぬき料金は高くなる?
このページの内容と酷似した内容ですが、少し異なった立場で書いているページです。

きもの医のホームページをご覧くださりありがとうございました。
m(_ _)m