つむぎ染み抜きしみぬき/変色直し
問題点

(1) 漂白剤との反応で脱色する事が多い
(2) 脱色後の部分染めが困難     

結論としてつむぎはひとたび変色ができると他の生地に比べ解決が難しい(費用・品質面)生地です。

変色が起こる理由の第一・長期保管時でも手間ひまかけてあげるのが一番と言えます。

すでに変色が起こってしまっている紬の変色解決相談時はぜひこのページをご理解の上で検討を進めていただく事をお願いいたします。

友だち追加
LINE無料画像見積り
月~金曜 11~20時

つむぎは漂白剤と相性が悪い

変色でなく単なる汚れ/しみなら?

このページでお伝えする紬の変色リスクは「変色していたら」という前提のリスク案内です。

変色していなければ他の生地同様、えり洗いや丸洗いコミコミプランで解決できる事が多いと考えられます。

なぜなら「しみ抜き剤や溶剤、または水を用いて解決できる汚れ」はしみ、それで落ちない黄色・茶色の汚れを変色と(当店では)定義しているからです。

変色は誤解を恐れず言えば着物を染めているのと同じように、糸自体が黄色や茶色に発色している状態のもので、

しみというのは糸にからみついているだけのものだと理解してもらえればわかりやすいかもしれません。

しみや単なる汚れは比較的容易に解決できる事が多いため、当店では安価な解決が可能です。 ただしえりにできた筋状の汚れがえり洗い・丸洗いで落ちない「しみ」化している場合、しみ抜き費用はそれなりにかかります。

紬は変色を解決するために用いる漂白剤と相性が良くなく、変色直し自体ができない可能性が少なくありません。】
というのを再度ご案内します。

紬はよく見ると糸1本ごとの色合いで柄を作っています。面で柄を染めているのではなく縦横の糸で柄を演出しています。 少し詳細に言えば紬は先染めした糸を計算した折り方で仕上げる品で、柄は糸の染まった部分で演出しています。

変色直しを解決できる唯一の溶剤・漂白剤で変色の解決を図った場合、漂白剤で脱色すると部分染めが必要となります。

この部分染めは他の種類の生地の多くは面で処置できますが、紬は繊維1本ごとに染めなければなりません。

繊維1本だけを染められる細い筆はなく、技術的には脱色して部分染めした部分は他の部分に比べて発色が異なるケースが多いです。

紬の現物を近くで見ていただくとわかりやすいですが、糸1本を染める、というのは仮に技術的に可能だとしても
 仮に1cmの変色による脱色部分だけでもで何十本もの糸を別々に染めていかなくてはなりません。

ポイントは仮に変色を解決する漂白剤で色が抜けると現状と同程度~少しマシ程度にしかできない、という点です。

脱色が起こらなければこの心配は当りませんが、紬は漂白剤との反応でで赤くなったり青くなったりもする品が他の生地より多いため、こうした事情を全て飲み込んでいただく前提でしかお引き受けしにくいところです。

もし当店に依頼品が届いて手元でしみ抜きや変色直しで解決できるかどうかを検品まで進めてしまうと、しみ汚れ検品代が発生します。

当店はキャンセル手数料 荷ほどき・一般的な破れやほつれトラブル検査・保管・梱包・ダンボール代など実質費用がかかるもの もかかる店ですので、事前相談をせずに直接当店に届いた品を見積もり提供後にキャンセルなさるとこうした手数料に加え、

ご返送送料まで定価ベースでご負担いただかねばなりません。

もし変色ではなくしみ抜きでキレイにできるなら仮に脱色したとしても漂白剤の脱色に比べると目立ちにくい程度で収まる事が多いです。
ここまでが前提です。

A)しみ抜きで解決できる場合1ヶ所⋯1,200~2,400円程度
 ※1ヶ所は500円硬貨で隠れる大きさの汚れです。隠しきれなければ500円玉2枚3枚と費用がかさみます。

B)変色直しで解決する場合1ヶ所⋯2,800~16,000円程度
 ※脱色が起こらなければ安く、脱色して部分染めまで希望される場合は最大価格までいく可能性があります。

「少しでも薄くなれば構いません」というのは注文としては問題ありませんが、その「少しでも」の合意がなかなか難しいところです。

また漂白剤の反応で赤や青に発色させてしまうと安価に収めるのは確実に無理になります。

念の為重ねて申しますが脱色して部分染めした場合、当店がお約束できる筆の幅は1mm強です。

糸2-4本程度を一筆で染めてしまうイメージです。

他の生地ならある程度キレイに収める事ができるところが紬だから難しい、というご案内となります。

注文申し込み書は受領しておりますが、依頼品が届き、当店で実物の検品業務に入るまでは費用はかかりません。

つむぎの脱色は染めにくい
というリスクあり

紬は高級品の大島つむぎ結城紬ゆうきつむぎなどでも普段着向けの一般的な紬でも等しく、変色が起こった場合他の生地よりもリスクが高い生地です。

リスクは➊費用面:コストが高くつく➋品質面:脱色すると修復が他の生地より難しい、というものです。

紬は全般的に色落ちしにくい生地で、水で洗っても縮むリスクがあまりない品が多く、どちらかと言えばクリーニングしやすい品と言えます。

ただし長期保管による「変色の発生」が起こった場合、他の生地よりも解決費用が高くなったり提供品質に一定の問題がある場合が多いものです。

先日着た時の汚れ、1年間に着た時の汚れ

「つい先日袖を通した時にできた汚れなの」という程度の汚れなら脱色リスクはあまり考えなくても大丈夫です。

なぜなら変色とは違い、最近できた汚れならしみ抜き剤や洗剤を用いるまでもなく、えり洗いや丸洗いコミコミプランなどで容易に安価に解決できる事が多いからです。

仮に「しみ」だとしても、洗剤や水・溶剤で解決できるはずです。

「1年前に着た時、着る前に確認したら確かに汚れがなかったのに、その時にできた汚れなのか汚れがある」

というようなケースでも変色している可能性は低いため、やはりつい先日できた汚れ同様、えり洗いや丸洗いコミコミプランで解決できる事が大半だと考えられます。

ところが汚れも時が過ぎて「しみ」になってしまうと洗剤を用いなくては落ちなくなるケースがあります。

また汚れがしみになり、さらに時を経て変色まで進むとこのページでご案内するリスクが現実的なものになります。

変色は漂白剤でしか解決できない

変色を解決できる溶剤は数々あれど、漂白剤だけです。

クリーニングの技術では数種類の漂白剤を用いますが、当店では主に安全性の高いセッティングの漂白剤や過酸化水素という薬剤を主に使い、解決を図っています。

漂白剤は水に溶かせて、水ですすがなければならないもので、熱も加えるケースが多いです。

さきほども書いたように厳密には変色は生地が黄色や茶色に染まっている状態に近いため、汚れと違い洗剤で落とす、という事ができません。

変色まで進んでしまうと漂白剤で変色を消していく方法しかないのです。そして漂白剤を効果的に用いるのには多少熱も加えます。柄足しという方法で変色を隠す場合もありますものの、変色の程度問題で大きすぎる変色には用いれないなど制約があります。

紬の変色解決時にはこれらのリスクをご承知いただいた上でご依頼いただく必要があります。

この点あらかじめご了承くださいませ。

きもの医のホームページをご覧くださりありがとうございました。
m(_ _)m