着物を丸洗いキレイに?

着物クリーニングの常識
丸洗いで安心という伝説

こう信じられる理由は何ですか?
なぜ信じるにいたりましたか?

 

着物をクリーニングする時 ───。皆さまはどのような基準で選んでいらっしゃいますか?

着物のクリーニングと言えば丸洗いでしょ?だから丸洗いに出してます。

主にこのような理由で丸洗いを選択している場合、つい先日着た『見た目に汚れが無い着物』なら、特に問題はキレイにできたと思います。

当店はご指定いただいた『しみ』を消し(または見えなくし)、その料金が安い店です。

ポイントは『汚れを解決できる料金が着物のしみ抜きクリーニング料金相場から見て、安い』という点です。

ただし丸洗いは別途ご注文いただかなければなりません。

「丸洗いプラスアルファで全ての汚れが解決できます!」というお店とは基本的な部分からして異なります。

お叱りを受ける覚悟で例えてみます。

疾病保険という商品があります。

例えば「特殊な○型インフルエンザに罹患時は○万円即支給!」とうたって契約者を増やす保険があったとします。

不幸な事に○型インフルエンザの遠縁にあたる▷型インフルエンザにかかり、保険会社に連絡しました。

「(○型インフルエンザの遠縁の)▷型インフルエンザにかかりました。保険金をお願いします」
------申しわけありません。▷型は保険適用外です。

「え?でも○型インフルエンザ系は保険適用でしたよね?」
------確かに○型は保険適用です。ただし▷型は『型』によっては適用外となります。

「保険の広告では○型インフルエンザの場合、『全ての』○型インフルエンザ適用、とうたってましたよ?」
------申しわけありません。細かい文字で注意書きしておりました。残念ながら▷型は保険適用外なのです。

「○型インフルエンザの遠縁の▷型インフルエンザへ保険金がおりないならオタクと保険契約する気はなかった!それはサギでは!?」
------いいえ。但し書きにキチンと掲載しているとおりでございます。▷型は保険適用外です。

「ぐぬぬ・・・。わっかりましたぁっ!」
------申しわけありません。(ここまで保険をご契約くださってまことにありがとうございます)

この例では『ここからここまでの対応は費用内で大丈夫です』とうたった広告を見てその内容に満足し、利用したユーザーの悲哀を紹介しました。
着物のクリーニングに戻せば
抽象的な表現を極力さけてはいますが、このページの目的をハッキリさせるため

時々初めてご相談いただく方から

ネット上では丸洗いの定価・数千円で染み抜きしみぬきまで処置するお店があります。

着物丸洗いが果たしてきた役割

着物丸洗い(以下:丸洗い)はあらゆる意味において便利です。

『ほら、伝統的な着物の洗い方なんでしょう? だってねぇ安心じゃない。私は丸洗いで着物が着れなくなるようなトラブルの経験もないし』
 消費者の皆さまの代表的な声をまとめるとこのようなイメージです。

『とりあえずえりは汚れているはずだし全体のアイロンも希望される方が多い。だから丸洗いは必須じゃないですか』
 着物専門クリーニング店(以下:着物CL店)ではこのような思いが多いような気がしています。

広く認知されている情報をまとめると『便利で安心してエリ汚れやシワ問題も解決できる注文できる着物クリーニング』、このように言えると思います。

ここで業界ブッタ斬り質問です。
 便利で安心でえり汚れは落ち、苦手な方が多いアイロンまで処置してくれる丸洗い。丸洗いを注文するだけで全ての問題が解決できましたか?

丸洗いが果たす役割は

丸洗いで着物の問題の多くを解決できた方はおそらく少数派、超のつく少数派です。

着物CL店のプロとして冷静に事実を申し上げればこのような回答になってしまいます。(詳しくは着物丸洗い各工程の目的をご参照ください)

丸洗いが果たす役割を着物の立場で言えば『ちゃんと洗ってほしいな~』ではないでしょうか。

理由は丸洗いでは汚れの大部分を解決できず、そもそも着物に本当にふさわしいクリーニング工法なのか疑わしい部分があるからです。

もそも着物に本当にふさわしいクリーニング工法なのか疑わしい部分があるからです。

ご自身の事で考えてみましょう。

私たち《人》は子育てやお仕事、観劇や趣味の活動でフラフラになった夜、お風呂に入って・・・できればじっくりお湯につかってゆったりとした時間が楽しめ、リフレッシュできます。

《人》と違い正絹しょうけん着物は着物にとってのお風呂、水洗いをしてもらえない時代が続いてきました。着物はモノだから風呂に入れるとの考えはおかしく感じるでしょうか。

ポリエステル着物やお家で洗える事で人気の素材で作られた着物は少なくとも正絹着物よりは水洗いしてもらえる着物が多く、その意味で幸せです。

 

正直な悉皆しっかい店はホームページで
本当の事を公表しています

正絹着物クリーニング店の
中の人の常識とは

正絹着物クリーニングの代名詞・まる洗いでは
ごく一部の汚れ成分しか落とせない、
これは着物クリーニング業界の常識です

 

着物に詳しいとされている方が
騙される真実ではない常識を
信じてしまう背景

ドライクリーニングでキレイにできる
この考えはクリーニング業界では笑い話

正絹着物を丸洗いした
これを他の事例で例えてみたら

「すごく汗をかいたから扇風機で乾かした」
丸洗いはこのイメージがピッタリ

身近に着物に精通している方がいらっしゃれば一度質問してみてください。

「着物まる洗いはほとんど洗ってないのと同じ程度の洗浄能力しかないって知ってましたか?」と。

正絹着物をみず洗いした
これも例えてみた結果

「お風呂に入った」
これがみず洗いのイメージ

この「正絹着物をみず洗いした事を他の事例で例えたらお風呂に入ったみたいな感じ」というイメージは、実は当店の常連リピーターさまの言のウケウリです。

やっぱり女性は上手に表現なさるなぁ

初めてこの声を伺った時に感じた、いつわらざる感想でした。

 

まる洗いした時と比べてゼンゼン違う!

そでを通した時、むっちゃ気持ちいい!

これやったらヤなニオイがする着物着てるよりゼッタイまし!

 

このお声を聞いた時、なにやらいろいろとガラガラ音を立ててくずれました。

そしてすぐ気づきました。

 

正絹着物クリーニングに求められていると思われている固定概念・常識は、着物を着る人によっては思いっきり間違った常識だったんだと。

丸洗いは洗ってない程度
洗浄能力しか持ち合わせない

この解釈はヒドすぎる?

でも、業界では誰もが知る事実なのです

着物まる洗いクリーニング専門店でパート・アルバイトなどでお勤めになられてた方は少ないですが、洋服のクリーニングチェーン店で働いていた方はたくさんいらっしゃると思います。

なぜたくさんいらっしゃるかおわかりになるでしょうか・・・?

安い時給で厳しいノルマを与えられ、なおかつお客さまの期待に応えられていないマニュアル作業で・・・

あるいは人間関係の不調やオーナーサイドの指示・指導に疑念を持ってしまったり・・・

さまざまな理由で勤めだした職場を離れた方がたくさんいらっしゃる。 クリーニング業界は少々特殊な業界ですが、

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最後まで目を通してくださりありがとうございます。
m(_ _)m